シヴァナンダヨガとは、かつてインドで西洋医学の医師だった「スワミ・シヴァナンダ(1887年~1963年)」氏により考案された世界中に普及している伝統的なヨガの流派です。
シヴァナンダヨガは、「始めと終わりのマントラの詠唱」「2種の呼吸法(プラーナヤーマ)」「太陽礼拝(スーリヤナマスカーラ)」「12のポーズ(アーサナ)」「リラクゼーション」で構成されています。

12の基本アーサナ(ポーズ)の合間に『シャバアーサナ』というリラグゼーションを取り入れることにより、アーサナによって得た効果を体で感じ、緊張と弛緩による自律神経のバランスを調整し、基礎体力の増強、メンタル面の強化を図り、初心者から上級者まで、幅広いレベルに対応しています。
日々のストレスや疲労など、身体や精神的な悩みを抱えやすい現代人に適したヨガで、歴史や哲学といった要素も意識され、現在の主流である体を動かす事を重視したヨガに対して精神性を意識したまさに「癒しのヨガ」と言えるでしょう。
インドの伝統的なシヴァナンダヨガの魅力をぜひ体験してください。
ヨガの聖地・南インドシヴァナンダアシュラムでの経験



2011年1月、南インド・ケララ州、シヴァナンダアシュラムへ。
日本語通訳付きのTTC(ティーチャートレーニングコース=講師養成講座)に参加した1カ月間とインド国内を旅した合計50日間の滞在は、帰国後、現実が180度ひっくり返るほどの強烈な体験となり、人生の転換の旅となる。
世界中から300人近くのヨギーが集まり、毎日朝から晩までヨガ漬けの毎日。
マントラを唱え、呼吸法を行い、ヘッドスタンド(頭立ちのポーズ)から始まる1日2クラス(計4時間)のアサナクラスで長年自分のテーマだったリラックスすることを学び、1日2回のベジタリアンの食事で身体が浄化され、メインとなる哲学の講義でヴェーダンタの思想やマインド(心)、スピリチュアル(魂)に関するレクチャーを受けることで今まで信じ込んできた価値観が一変した。
就寝時間にヘッドライトを点けて宿題に没頭し、ボールペン2本のインクを30日間で使い切ることは人生でもうないだろう。
そして皆が寝静まった深夜に、1人瞑想ホールで瞑想しながら眠れぬ夜を過ごしていた。
しかし、多人数と集団生活の自分にとって過酷な日々はいよいよ限界を迎えることに。
極度のストレス状態に陥り、自律神経系が壊れ、街の病院に運ばれて入院することになりました。
当時の通訳・紀子さんはじめ、同期の日本人の仲間やアシュラムのスタッフ、地元病院の医師や看護師など沢山の人に助けられることになりました。
アシュラムに戻ってから特別に1人テント生活を許可され、皆と遅れをとりながらも、なんとか最後まで滞在でき、無事にTTCを修了することができました。
その後、アシュラムを出てから2週間ほど電車に乗って小さな放浪の旅へ。
インドの人と同じ視線で、ゆっくりゆっくりと流れる荒涼とした車窓の風景を見ていると、それはどこまでも非現実的で、夢みたいな感覚が旅の最後まで続いていく。
自分の意思を越えた大いなる存在、神様?パワー?グレートサムシング?みたいなものが、僕の人生を、この旅を動かしている気がしてなりませんでした。
だから僕は今、インドにいて、必要な経験をしているのだ、と。
多産と多死、浄化と不浄、光と闇、創造と破壊……あらゆるものが混沌としたカオスの中で両極が存在する場所、インド。
もう2度と行きたくないけど、また絶対行きたい国、インド。
最高の楽しさも最悪の苦しみも味わったインドシヴァナンダヨガの旅から、振り返ればもう13年。
今もその真ん中にあるとアシュラムで学んだ「本当の幸せ」を目指して、僕はヨガという人生の旅を歩んでいます。